わたしは障がい者ITサポートおきなわでウェブアクセシビリティの検査員という業務を担当しています。検査員になる以前はデザイナーとして、会社のウェブページのデザインとコーディングを担当していました。
その当時はウェブアクセシビリティという言葉はあまり意識していませんでした。多くの人に見て欲しいという気持ちはありましたが、ターゲットに届くような「マーケティング」ばかり気にしていたのです。しかしながら、ウェブサイトというのは全世界に公開されているし、どんな人が見るかはわかりません。「マーケット」においてターゲットの属性は「年齢」「性別」「住んでいるところ」などが考えられますが、人には多様性があり、ほんとうはそのような属性の中にももっといろんな人がいるのです。その中には「障がい者」もいるかもしれません。そういう風に考えると世界中に公開されているウェブサイトはいろんな人がみているはずなのです。
ウェブサイトは行政のサイトなど公共性の高いサイトもあります。2016年4月1日に「障害者差別解消法」が制定されました、その中で「ウェブサイトのアクセシビリティ」対応にも言及しています。「障害者差別解消法」では「日本国政府や地方公共団体・独立行政法人・特殊法人などは、障害者への合理的配慮に対策を取り組む事を法廷義務としていました。
そして、令和3年5月、「障害者差別解消法」は改正され、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されました。世界的には日本は人権ランキングが低いと報道されることもありますが、この法律のをきっかけとして、人権意識の更新がさらに広がっていけばよいと考えます。
もちろん法律の施行に先んじて国民または人民の人権に対する意識が更新されることは良いことだと考えます。わたし自身も可能な限り自分が「不当な差別をしていないか」や「人権とはなにか」を考えて行動したいと思います。
(いしかわ)